RNA-Seq解析への期待について

デオキシリボ核酸いわゆるDNA(DeoxyriboNucleic Acid)は、核酸の一種であり、その構造内に生命を創造し維持する生命システム全てに影響を及ぼすといわれる分子装置であるタンパク質やノンコーディングRNAの構築に必要なコードをもつ生命の青写真ともいえるものです。

DNAの配列を理解することで、疾患の根底にある原因なども理解することが可能となってきており、RNA-Seq解析は、次世代シーケンスを用いて数千から数百万ものDNA分子を同時に配列決定可能な基盤技術を用いた解析です。

次世代シーケンスは、Next Generation Sequencedを略してNGSともいわれます。

NGS解析は、ウェット及びドライと言われる2段階の解析で実施されます。

一次解析では、DNAの断片が入った溶液からランダムに大量に配列を読み込み、データファイルを作成します。

二次解析では、一次解析で得られた大量の配列データを考察が可能となるようなデータに処理を施します。

例えばがん罹患者のサンプルデータを収集し、NGSによる網羅的配列解析にもとづき、配列比較をすることによって、腫瘍組織に存在する変異リストを作成することが可能となります。

ただし、その際サンプルデータの条件をそろえるなど留意が必要となります。

また、二次解析においては、高速で自動的に結果をだしてくれるものではありません。

目的によって、どのようなツールを使用するべきか、どのような処理の方法が適当なのかを試行錯誤しながら解析するため、数か月あるいは半年以上の期間が必要となります。